『で、ごめんなさいって断った後、勇心くんに声かけられて。勇心くんの顔見たら、好きって言ってた。でも走ってきちゃったの。』

「そっか。勇心に告白して返事も聞かずに来たんだ。」

『告白するつもりなんてなかったの。』


思い出しただけでまた泣きそうになる。


明日勇心くんとどんな顔で会えばいいの?


そう考えていた矢先、


ブーブーブー


みっちゃんのケータイが震える。


「もしもし?えっ、今から?…うん、わかった。」


電話を切り、みっちゃんが私の方を向く。


「香澄、今の電話勇心からだよ。」

『えっ、勇心くん?』