それから数日後。


掃除も終わり帰る準備をしていると、弘人くんに話があると言われ廊下の端に連れていかれた。


なのに、弘人くんは私に背を向けたまま何も話そうとはしない。


『弘人くん?話って何?』


私の問い掛けに弘人くんは勢い良く振り返ると、


「小松の事が好きなんだ。付き合って下さい。」


突然の告白。


『……ごめんなさい。私、好きな人がいるの。』


初めて告白されて緊張したけど、でもこれが私の本当の気持ち。


だけど、弘人くんを傷付けてしまう罪悪感でいっぱいだった。


「そうなんだ…。いきなりごめんな。」


私の横をすり抜けて、弘人くんは走って行ってしまった。