「うわー・・・」

まだ、改装中の中華料理屋の前に居るのは私、関口望咲。高校1年!

今日は、ここでバイトの面接をする。緊張する心を落ち着かせてドアを開ける。

「っ!あ、の!七星店長はいますか!」

やばい、緊張で声がかすれた・・・

「あ、バイトの面接に来た子?だよね?」

「はい!」

やばい、可愛い・・・ホントに男・・・?

「ちょっと待ってねー!店長!バイトの面接、来た子どうすればいいですか?」

「席通しいや!」

店長は、男、ね・・・

初めてのバイトなのに落ちたらどうしよう・・・!!

しばらくして、クマみたいな男の人が出てきた。

「えーと、初めまして。七星や。さて、早速始めよか。」


途中

「ふーん。あー・・・」

とか言ってた。これ、やばいかも・・・

「んー。関口さん。希望はある?」

「できればキッチンがいいです・・・」

これってまさか!!!

「じゃあ、明日。17:30から来れる?」

「っ!はいっ!」

やった!!よかった・・・

最初に声を掛けてくれた人、本当に感謝です!緊張、全然しませんでした!

帰りにその人の方を見る。

すると、気づいたみたいで小さく手を振ってくれた。周りの人は気づいてないみたい・・・

会釈し、店を後にした。

トゥルルルル・・・

「あ、電話・・・」

弥来(年子の姉、ミク)からだ・・・


「あ、もしもし?」

『お、萌咲!終わったん?どーだった?』

さすが、オネーサマ。

「ぁー、うん。受かったよ。」

『お、よかったじゃん!じゃ、帰るかっ!母に報告しないとだし!てゆか、今どこよ。』

「まだ、お店の前ー。」

『了解。今から行くよ!』

明日、17:30からか・・・
間に合うのかな・・・

考えてるうちに、弥来が来た。

「いつからバイトー?」

「明日の17:30から!」

「へー。頑張って」

弥来は、シュークリーム屋さんで働いている。
すごく楽しそうなんだよね・・・

あー、楽しみになってきた!

どんな人がいるのかな。

仲良くなれるかな。


ーそんな期待を抱えながら明日を待ったのであったー