榊side。



「はああ……」



「なに、奈央の奴〜」



「なんかにやにやしてるね」



つまんなそうに俺の目の前で、手をひらひらさせる涼介と、俺の机に軽く乗り、足をぶらぶらさせる心太。



そんな2人をよそに、俺はずっと考えていた。



“頭いい人が好きだなんて、ひとことも言った覚えないけど?”



いつか、紗倉が言っていた。



その言葉が頭から離れない。