口を尖らせて立ち尽くす花を、ジーッと眺める俺。

悲しげな目をして、彼女は俯いていく。

あらら、食べてもらえないのがそんなにショック?

すぐ顔に出るタイプなんだな。

わかりやすい彼女が面白くて、思わずにやけた。

俺の視線に気がついたのか、彼女はパッと顔を上げて、平気なふりをする。

「運ぶの面倒くさいから、ここで食べよう」

そう言って居間へ行き、彼女はつけっ放しだったTVを消した。