「いとこだよ。彼女なんかじゃない」

この家に住むことになった日の夜、「あの子は彼女?」と問いかけた俺に、陽平ははっきり否定した。

でも、さっきから見ていると、男と女にしか見えないんだよね。

カラダの関係くらいはあるんじゃないの?

「この前も彼女じゃないって言っただろ」

急に機嫌を損ねる、陽平。

そこまで不機嫌になるのもおかしくね?

普通に「ないよ」って笑って返せばいい話。

……ますます怪しい。

「異性として見たこともないの? 今まで1度も?」