「いただきまーす」
学校の給食を食べるときのように、俺たちは両手を合わせて声を揃える。
「明日、何食べたい?」
「そうだなぁ。久々に花が作ったハンバーグが食いたいかも」
TVを見ながら食べているのは俺だけで、後の2人はまるで夫婦のような会話をしている。
いとこ同士で実家も近所だった2人の会話には、俺にはわからない内容もたくさんあって、たまに入りづらい。
花と話しているときの陽平は、ニコニコしていて機嫌がいい。
彼女も最初はおとなしい子かなって思っていたけれど、俺にはやたらと突っかかってくるし、陽平の前では明るくて元気な女の子だ。