新年明けてから、今まで以上に働く俺は、朝から外回りばかりしていた。
「この後、花ブーとデートなんだ。だから、いらない」
遅くなるからと鍵を渡しに行くと、常盤はにんまり微笑んでそう言った。
いつの間にか、2人は距離を縮めている。
俺の知らないところで何があったのだろう。
「常盤も一緒に暮らしてるんだろ? なら、今から呼ぶか」
基盤先からの帰り、部長はグラスを持ったふりをしながら、陽気に笑いかけてくる。
……花と一緒にいるんだから、呼んでもきっと来ないだろう。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…