しわになった服を整えていると、家着に着替えた花が部屋から出てきた。 「どうしたの?」 椅子にかけてあるエプロンに手を伸ばす彼女は、さっきから1歩も動いていない俺たちを変に思っている。 「ううん! 今から何作ってくれんの?」 陽平から離れて、俺は冷蔵庫を開けている花に近づいた。 嫌な顔でこっちを見てるかなって思ってたんだけど、目を向けると、陽平は静かに自分の部屋へ戻っていく。