そして、とある2月のイベントの日
「拓人君もらってー!」
「拓人君チョコ作ったの!」
「「拓人くーん!!!」」
拓人の人気ぶりは相変わらずで
女子のブリっ子やイジメは
都会でも田舎でも同じなんだなって思った
ちなみに、今回のこのイベント
私にとっては無意味なもの
テストも近いし?
あげる相手いないし?
作るのめんどくさいし?
拓人の周りの大群を眺めて
ご苦労様です。と心の中で呟いた
すると、
バチっ
………と、バッチリ拓人と目が合った
「…………………っ」
突然のことにビックリして
そらすこともできなかった
「ごめん、俺……好きな子のしかいらないから」
そしてその言葉も突然過ぎて
聞き流すことなんて出来なかった
貰っていたプレゼントを
全部返している姿を遠くで見つめていると
ズキ___
なんだか良心が傷つけられた気がした
決して拓人のこと嫌いになったわけじゃない
ただ少し重かったんだ……
私は拓人を傷つけたくなくて言わなかったし
何にでも無理して付き合ってきたけど
そしたら今度は私が限界になった
ごめんね……こんなめんどくさい私で。