「はぁ、ったく…仲が良いのか悪いのか」



「あれは誰が見ても悪いでしょ!」







無事に7時間目を終え、


放課後ゆっちゃんとカフェに来てる








「周りからみたら仲良く見えるわよ」


「どこがっ?!」


「んー、白馬の顔かな」


「かお?」


「菜穂と喋ってる時だけいい顔してる」


「………いい顔」





むー。。わからん。


普通の嫌味ったらしな顔してるけどなぁ




「ま、あっちはあっちでいろいろ苦労してますからな」


「ん?」


「いや。こっちの話」


「…………」


何か………最近


いや、毎回思ってたんだけど





「ゆっちゃん…白馬と関係ある?」






そう、これ。






今まで何かと白馬の話題は出てきたけど

ゆっちゃん詳しいような気がする





「…………まぁ」




チラッと私を見て答える


な、なんだろう




「気になる?」





…………気になる?


んー、気になる……かな



「うん」




「あら、今日は素直ね」



「べ、別に」




またチラッと私を見て笑みを浮かべるゆっちゃん



……こ、こわいです







「元彼よ」






ドキンッ










「最近までの」

















一瞬…………時が止まったように感じた










「………菜穂?」






「………あっ」




しまった………ボーっとしてた





「あはは、そーなの?」





ホントはもっとビックリしてるはずなのに

”元彼”っていうワードがひっかかってそれどころではなくなってる






「菜穂………w」



何も面白いことはなかったのに

何故かニヤニヤしてるゆっちゃん





「な、なに?」





するとゆっちゃんから驚くべき真実が。








「白馬の元カノなんて、嘘よw」


「え………えっ?!」




う、うそ!?


よ、よかったぁ…………
















…………よかった?


なんで、安心なんかしてるの?






「菜穂は分かりやすいね」



ゆっちゃんを見ると微笑ましい顔でそう言った




「その顔、気付いてないの?」





「………うん?」





「菜穂は恋してるのよ、白馬に」





「白馬に………恋」







恋…………愛………?






「うそだぁ!」



だって、アイツだよ?

会う度に嫌なことばっかり言ってくるやつだよ?

ナルシストで自己中野郎で

でも時々優しくて誠実で

正直で心配症で…………




カッコ良くて………………









「これが………恋?」








今までの元彼とは違う何かが心の中にある






ゆっちゃんが白馬は元彼って言ったとき、胸が締めつけられる感覚で

確か……関わらなくてすむって自分で言っておいて、どこかで拒否してる自分がいた

さっき菜穂と喋ってる時だけいい顔してるって言われた時だって嬉しかったし






…………私は






「ゆっちゃん……私………」


「ん」


「……白馬の特別になりたいのかもしれない」



「やっと気付いたのね」


























その日はどうやって帰ったのかもわからない


気付いたら家にいて

気付いたらベットの中だった






なんだかドキドキして眠れなかったし

明日アイツに会うのかな、なんて思ったら

何話そうかとか顔大丈夫かなとか

普段気にしてないことを気にしてしまう自分がいた