20分もあると列も少し進んでいる。
階段を登り下を見下ろす。

大きなプールには所狭しとたくさんの人がいて、こんなんでよく泳げるなと思ってしまった。

「なんかあった?」

「んー何も無いけど、人凄いなって」

「確かになー。」

「これじゃ泳げないよね」

「泳いでないんじゃね?」

確かに泳ぐ人ってこういうプールだとあまりいない。
人も凄いし、友達や恋人と同じ空気を楽しんでいる感じだ。
私達もそうだし。


「そうだね。一緒に遊べるなら何でも楽しいしね」

そうだなと返す優馬はもう下を見てはいない。
そろそろ帰ってくるかな?と並んでいた方を見ていると2人が歩いてくるのが見えた。
なんか言ったのか涼くんが愛梨を軽く叩いている。