「だからなんで?そんな嫌ってるように見える?」

「んーなんか俺の周りにいないタイプだし、冷たいし嫌われてるのかなーと。」

「向井くんに興味がないだけ。」

そう言うと向井くんは一瞬驚いた顔をしてすぐに面白そうに笑った。

「マジ?それはあんまり言われないわ!俺西原に興味あるよ。だからさ、友だちにならない?」

「は?友だち?」

「そっ!友だち!俺のこと好きな女の子はいっぱいいるけど、それって友だちにはならないでしょ?」

確かにファンの女の子みんなを友だちと呼ぶのは違う気もする。
けれどなぜ私が彼の友だちになることになるのだろう。
友だちになろうなんて小学校以来だ。

少しだけ興味が湧いた。
好きとかではなく、彼の人間性に。