「なんで知ってるの?」

不思議に思い優馬を見上げる。

「ん?可愛い小物とかじーっと見たりしてるだろ?」

そんな所を見られていたなんて知らなかった。
優馬は気のつく人だからみんなの細かい所まで見ているんだろうけど、知っていてくれて凄く嬉しかった。


「そんな見てたかな…。」

「うん。ていうか、終電終わっちゃった。」

時計を見上げると終電はもう無くて優馬は家には帰れなくなった。
これを言ったらきっと私達の関係は変わってしまう。
でもそれでもいいから傍にいたかった。


「泊まれば?」


優馬は私の顔をじっと見つめてくる。
恥ずかしくなって顔をそらすけど、すぐに見つめ返す。
そこに確固たる意思を乗せて。