愛梨は訳が分からないというようにキョトンとして私と優馬を交互に見ている。
涼くんは何も言わずチラッとこっちを見たがすぐに興味がなくなったのか他の場所を見始めた。


私はどうしたらいい?
返事なんて聞かなくても分かってる。
無かったことにしてもいいのだろうか。
いや、そんな事にはならないのは分かってる。

恋なんて信じないって裏切られた事を今でも忘れられないでいる優馬に期待なんて持てない。
だから友達のままいたかったのに。


重い雰囲気の中その場には似合わない明るい声が聞こえた。

「お待たせしましたー!次の方どうぞ!お2人ですね!」

ウォータースライダーの滑る順番が回ってきていた。
係員に説明され困った顔のまま愛梨と涼くんは滑っていく。

気まずいまま私と優馬も言われた通りに滑る。