「あれ?もう戻ってきたの?優馬は?」

愛梨はキョロキョロと周りを見るが見当たらない優馬を気にする。

「喧嘩したの?紗綾?」

愛梨が優しい声で尋ねるけど私は返事もできなくてただ後悔するだけ。
どうしてあんな事言ったんだろう。
どうして告白なんてしちゃったんだろう。


「優馬戻ってきたけど。」


今まで黙っていた涼くんが少し先を見ながら私達に教えてくれる。
私は顔を合わせるのが気まずくてどうしていいかわからない。

「本当だ。紗綾平気?」

「私…。」

その先何を言えばいいのかも分からなくて困惑している愛梨をチラッと見てまた下を向く。

「ごめん。」

そう小さな声で呟いて愛梨から浮き輪を受け取る優馬。