「実夕……あたしね、ずっと実夕に言わなきゃって思ってた事があるの」



必要なのはほんのちょっとの勇気だけ。



「それって………潤の事?」



今だから、正直になれる。



今なら言える。言わなくちゃ………。



言わないと何も変わらないままだから。



「うん……」



あたしは実夕の問いかけに頷く。



変わりたい。



あたしは変わりたい。



それで失うものがあったとしても……。



変わってみたい。



「あたしも矢口が好きなの……ずっと好きなの…好きだったの」



あたしはゆっくりとした口調で言った。