まだ夏の暑さが少し残るその日に


あなたと出会った


















「暇やなー何する愛羅?」



そう言って私の名前を呼んだのは友達の美織。


大坂ミナミで飲んでいた私たちは次はどこに行こうか、と有名な橋の下で座っていた。



「うーん…どっかいきたいよなー」





何処にいくか、特に考えるわけでもなくお互い携帯を触ったりして暇をもて余していた。







「ねえねえお姉さん」






そんな声がして振り返る
そこにはホストらしき男の人が3人



声をかけてきた男の子が私の好みで思わず





「え、めっちゃタイプ…」





なんて言ってしまった。
はっと気づいて、今さら恥ずかしくなる。




「ほんと?ありがとう」



そう言ってその男の子は笑った。
かっこいいのに、可愛い笑顔で。





「今何してるの?暇だったら飲みに行こうよ」


「キャッチ??でもなー…」


「キャッチじゃないよ、社員旅行で東京からきたんだ。」


「え、キャッチじゃないの??東京?嘘やん!!」


「うわ~関西弁だ!ほんとほんと!この辺わかんないからさ、一緒に居酒屋いかない?」


「でもお金ないよ?」


「大丈夫大丈夫!先輩お金あるから!」


「そうそう、俺お金しか持ってないから(笑)」






関西弁にはしゃぎながら喋る男の子はすごく可愛かった。
私は行く気満々なので、美織に確認をとる。




「どうする美織?」


「うちは全然いいよ!あの奥の人タイプやし(笑)」




美織も結構乗り気みたい。



そうして5人で某有名チェーン店の居酒屋に向かった。