その時知らなかった。
太輔が私の電話の一部を聞いていたなんて。
「モデルになる…?
莉奈ちゃんが」

あの家を出なきゃいけないのかな?
皆とさよならしなきゃいけないんだね…
寂しくなるな…私はその足で家に帰り、そして手紙を書いた。
メンバー、1人1人に
涙を流した

「コンコン、莉奈ちゃん」
「わったー…」
「どうかした?」
「別に」
「莉奈ちゃんは意地張りだね」
「わったーは夢ってある?」
「夢?
そうだな…ブサイクをもっともっと有名になることかな?」
「そっか…」
「すごいね」
「莉奈ちゃんは?」
「私はモデルになることかな」
「じゃぁ、出ていくつもりなんだ…
他のメンバーに頼れなかったら俺に頼りなよ?」
「えっ?」
「莉奈ちゃんのことだから気を使って連絡しなくなるだろうから」
そういってわったーは出ていった。

わったー…ありがとう、ありがとう…わったーの優しさに、私は泣き続けた。