「はーい、わかりましたー」
お母さんは、そう言い残すと、キッチンのほうへ足を向けた。
お母さんがいなくなってしまい、口数の少ない五十嵐くんと緊張しているあたしがダイニングに2人きり。
そしたら、必然的に
「「・・・・・・」」
こんな風になってしまうわけで・・・。
五十嵐くんとお話しすることに少しは慣れたけど、いつもは学校で今日は彼の家。
状況が違いすぎて、それに対応しきれていないあたしは頭の中が真っ白に近い。
何か喋らなきゃ! 思えば思うほど、なんにも思いつかなくて・・・。
「・・・本当、やだ」