お母さまに続いて、リビングに足を踏み入れるとそのままダイニングテーブルへと腰を下ろす。
・・・っと、いけない。
いきなり来て、ごちそうしてもらってさすがに図々しいよね。
あたしができること、なんかしなきゃ!
そう思って、キッチンへ向かおうとするお母さまに声をかける。
「あ、お母さま!」
「あらあら、お母さまなんて・・・。お母さんでいいのよ~! いきなり、どうしたの?」
「なら、お言葉に甘えて・・・。あの、あたしに手伝えることがあったら、おっしゃってください!」
「もう、里緒菜ちゃんったら! 本当にいい子なのね~」
お母さんは、フフンと嬉しそうに笑うと、五十嵐くんに視線を向けた。