あたしの目の前で立ち止まり、キラキラした瞳を向ける五十嵐くんのお母さま。
「は、はじめまして・・・! 安永里緒菜です!」
「里緒菜ちゃんって言うのね! かわいい。優の彼女さんかな!?」
あたしの両手をギュッと握って、好奇な目を向けてくる。
・・・か、彼女だなんて、恐れ多いです!!
「母さん、りおが困ってるから・・・」
「優・・・。あなた、りおって呼んでるの? やっぱり、彼女なの!?」
「はぁ・・・母さんには関係ないだろう。いずれ、ちゃんと言うからさ」
「いずれってことは・・・、ふふふ」
五十嵐くんの言葉に、お母さまは楽しそうに鼻を鳴らすと嬉しそうにあたしを見つめた。
・・・いずれってなんのこと?