「あ、りがとうございます･･･」




「りお、緊張しすぎだって」





五十嵐くんは、ハハッと無邪気に顔をくしゃっとさせる。





好きな人の家に行くって、緊張するに決まってるじゃん･･･！




まぁ、五十嵐くんは気づいてないだろうけど･･･。




もう、同じほうの手と足が出ちゃいそうなんだから。





でも、彼はそんなのおかまいなしに玄関の扉を開け、再び手招きするもんだから、




あたしは、ぎこちなくなりながらも足を進めて、五十嵐くんの家へ足を踏み入れた。





「･･･おじゃま、しま、す」