「洸紀もだよね〜」

凛がニヤニヤしながら言った。


なぜ、それを今言う
私と洸紀が付き合っていたのはもう1年も前の話。

1年生の頃に付き合って、2年生の春には別れた。

それでも今は親友ってくらい仲良しだからお互いに別に気にしてないし、
笑って昔の話もできる。

好きじゃなかったわけじゃない。

「好きだったもん、たぶん」
「たぶんは好きって言わない」

凛の言葉に、言葉を返せなかった。

私はおかしいのかな?って思うほど、恋愛にうとくて、
興味がないわけじゃないんだけど、
ただ単に好きっていう恋愛感情がどういうものなのかが分からない。