新学期。
春休みの短さを恨みながら、学校へと向かう。

遊歩道には、桜の花びらが敷き詰められていた。


校門で、新しいクラス名簿が配られる。

まずは、自分のクラスを探す。


私のクラスは、3年C組。
そして、同じクラスのメンバーを、ざっと見てみる。

あ、洸紀と司がまた同じだ。

そんなことを考えながら、1人、昇降口に向かう。
靴を脱いで、新しい下駄箱を探す。

「紗蘭、クラス発表、見た?」

後ろから私に声をかけてきたのは、1年生の時からの友達。

「凛、おはよ」

私はいつも通りの挨拶。
凛が苦笑する。
「ねえ、ねえ、同じクラスだよ⁇」

そう言う凛の顔は、嬉しそうで、
こっちもなんだか嬉しくなった。