パンッ


手を叩く音がして振り返ると、にこっと笑う涼子さん。


「じゃあ飛鳥。
部屋への案内と家の案内お願いね」



「「えっ」」




ちょっと涼子さん今のやり取り見てました?

私、かなり嫌がってたはず…。




「仲良くなって、3人でご飯にしましょうね。」



涼子さんは、ニコニコ。


まぁそれもそうか…。


私がずっとぶぅたれててもしょうがない。

そもそも、お世話になる身なんだから。ワガママはダメだよね。



「じゃあ飛鳥。
部屋に案内してあげてね。」




「コイツの部屋、どこだよ?」




「3階にいけばわかるわ~」




「あ、そう。
じゃあ行くぞ」




飛鳥は素っ気なく、なんの躊躇もなく、私の手をひいた。




「えっ、ちょ…っ」



手!!手!!!手!!!!




さらりと繋がれた手。


嫌っていえば嫌なんだけど…。




「まぁいいか…。」




私が迷子にならないように引っ張ってくれてるだけだろうし。



気にしたら負けだ。




コイツにとって、女の子と手を繋ぐのは日常茶飯事なんだろうから。



てか私もなに意識してるの~~!!!