「倉木さん、正気に戻ろう。
あんなゴミみたいな奴等と……」
「だからなんも知らないアンタが、輝夜のこと語るなって言ってるでしょう!!!!」
泣きそうになった。
なんでこんなに、輝夜が馬鹿にされなきゃいけないのって。
涙声になって思わず怒鳴った、
その時、
「もう、何も言うな。七彩。」
私の背中が温かい体温に包まれた。
なんで……、
「なんで飛鳥がいるの……」
「七彩を迎えにきた」
迎えにって。
なんなの。ちょっと晴飛くんと話してただけだよ?
どうしてそれだけなのに、
来てくれたの?
会いたいっていう私の気持ちが、本当に通じたのかな。
「だ、誰だお前っ!!
ヤンキーか!?倉木さんを離せ!」
急にオドオドし始めた晴飛くんに、飛鳥は私に回した手を、ぎゅっと力を強める。
「は?お前が晴飛っつー奴?
ガリ勉そうな見た目してるなー」
「失礼な奴だな…っ!待てよ?その黒髪!!
俺、お前のこと知ってるぞ!!野蛮な暴走族のクズ野郎だろ!!」
すご……。
飛鳥を目の前にしてよく色々と言えるなぁ。
私だったら絶対無理。
飛鳥怖いし、殺気向けてくるし、めんどくさすぎる。