「まぁ安心してよ!
…変なことには、ならないから」
千尋がそう言うなら多分そうなんだろう。
「でも…っ、」
「おい、千尋ー、七彩ー、いくぞ!」
その時、もう倉庫の出口に立つ飛鳥が、私と千尋の名前を呼んだ。
「七彩ちゃん、そのナレーション間違ってるからね?
私と千尋、じゃなくて千尋と私、って言いなよ?」
やかましい!!
最近思ったんだけど千尋って飛鳥のこと大好きだよね!!
「実際飛鳥は僕を先に呼んだんだし。
…七彩ちゃん、変な顔してこっち見ないでよ?」
あーもううるさい。
唯一のまとも枠だった千尋はあっけなく脱落。
「…とりあえず、七彩ちゃんも少し気になっちゃってるんでしょ?
…貴重なものだし!」
ニヤニヤと私を見ていってくる千尋は絶対確信犯だ。