「弘樹…」




素敵だと、思った。





お姉さんを大事にして、まっすぐしてる、健気な弟。






あぁもう、目に涙が溜まってる。


ぬぐいたい…っ!!クッ…っ、





そのとき、


輝夜はザワザワとしはじめる。





「結局シスコンってわけ?」


「弘樹さんもゆーてまだ中学生だったな」


「中途半端にこの世界踏み込んできたのかな」




そんな、くだらない話し声。



私にも聞こえるってことは、弘樹にも聞こえてるってこと…。






「私は、素敵だと思う」




そんなこと、

覚悟を決めた弘樹の耳にいれたくない。