「暴走族嫌いなお前なら、俺らのこと、ちゃんと見てくれると思ったんだ」




私なら、見る…?

輝夜を?



「え、だって。
みんな憧れてくれてんじゃん。」




私、嫌いなんだよ?


都合のいいこと、なんもないよ?




「お前に、覚悟して暴走族やれって言われて。それで思ったんだ。

コイツ、そういうの関係なく、俺らに接してるんだなぁって。」



確かに言ったけども。


それは、みんなが地位と顔しか見てくれないとか言ってウジウジしてるからであって…。





「俺らのこと、好きじゃないから、地位関係なく話してくれたんだろ?
そんな奴に、姫になってほしい」




嘘じゃないんだ。

姫なんて、冗談で誘われてると思ってた。




けど、違った。

今の飛鳥の顔が、今まで言ったこと、全て本気だって言っている。