先輩の姿を見つけたところで何か声をかけるつもりも、どうこうするつもりも全くなかった。


ただ確かめたかった。

真実を知って、安心したかったんだ。




脇目も振らず、とっさに私が走って向かったのは、先輩たちが出入りする二年生の校舎。

急いで階段を駆けあがって、先輩のクラスがある3階へとたどり着く。


そのまま廊下へと飛び出したとき
ドンッ、とすれ違いざまに誰かとぶつかってしまった。