「?これ…」

「それ、栗原が休んでた分の授業のプリント」

「えっ取っておいてくれたの?隼人、ありが」

「じゃあ俺、弘毅たちのとこ戻っから。じゃーな」



隼人はそれだけ説明すると

私のお礼を最後まで聞くことなく、どこか急ぎ足で廊下へと出て行ってしまった。



そんな隼人の様子に一瞬ポカンとしながらも、渡されたプリントに目を通す。



「……」



隼人……。

私のためにプリント、取っておいてくれたんだ。



けど、なんで?

普段そんなことやらないのに……。


疑問に思いながら、渡されたプリントを何枚かパラパラとめくってみる。


「…?」


でも途中、何かに気がついて紙をめくる手が止まった。


…ん?


あれ?

1枚、隅っこに何か書いて……


「……」




――この間はごめん?