その日の夜は、なかなか寝付けなかった。

布団に潜り込んだあとも、私は夢中でユカリ達とグループラインを送りあっていて。

ふと今日の出来事を思い出しては、つい顔がにやけてしまう。


『二人とも、今日はほんとにありがとう!』

『どういたしまして』

『へへん。これも私のお手柄ね!』


最初はあんなに気が進まなかったのに、まさかこんな事が起きるなんて。

二人には感謝しかない。


しばらくその思いをひとり噛み締めていたとき、

ふと頭の中を、隼人の顔が浮かんだ。



“…どした?栗原のやつ、なんか怒ってね…?”



(そういえば……)



隼人にもライン…してみようかな。

今日は大人げない態度をとってしまったし。




『今日は冷たい態度とってごめん。別に怒ってないよ』



えい!


迷った末、思いきって送信してみる。


隼人から
なんて返事くるかな……