「…どした?栗原のやつ、なんか怒ってね…?」

「えっ?さっきまで普通だったよ…?」

「隼人、あんた本当は何かしたんじゃないの?自分の胸に聞いてみなさいよ」



別に怒ってはないのに、自分でもなぜこんな態度をとってしまったのかよく分からない…。


でも今は、どうしても隼人と目を合わせたくないって思う自分がいて。



一人顔を背けたまま、膝に置いた手をぎゅっと握りしめていると

ふ…と、自分の足元の方に向かって1個のサッカーボールが転がってくるのが見えた。