「せめて私が癒し系だったら、少しは先輩の目にも止まってたのかなぁ…」

「い、癒し系?優衣ってば何言ってんの急に」

「……」


だって…

先輩が片想いしてる加奈子さんを見た第一印象は、どちらかというと癒し系な感じで。

隼人に蹴りまで入れるような私とは似ても似つかない、まるで正反対の女の子だと思ったから。


(先輩って、ああいう子が好みだったんだ……)


先輩のこと1つ、知れば知るほど
自分とは遠ざかるような気がして。

すっかり意気消沈する私に、ユカリが何か思い付いたようにポンと手を叩いた。