「ありがとう優太。じゃあ隣で見ててもらってもいい?」

「うん!」


昔はよく迷子にもなっていた優太が、今じゃ傍にいてくれるだけで心強いなんて。


これじゃあどっちが年上なのか分かんないけど…

それでも優太は役に立てることが誇らしいのか、嬉々とした表情で見守ってくれている。


(…優太のこういうとこ、ちょっと隼人に似てるかも)


元気で明るくて、でも実は意外と心配性なところとか
(優太はお母さんに似てきたのかな)

あと裏表のない真っ直ぐな性格も…



二人の共通するところ上げたら、きりがないや…――


「!わっ」


ついそんな事を頭でぼんやりと考えていたら、軽くつまずいてしまった。


とっさに手を壁について事なきを得るも、もう片方の指先から伝わってきたのは小さな温もり。


ハッとして見下ろすと、優太が私の手をギュッと握っていた。