教室に戻ってくると、おなじみの弘毅くん達といる隼人を見かけた。
でもこの時間いつもなら顔をクシャクシャにしてまで笑っていたはずの隼人に笑顔がなくて、
黒目がちの、明るく輝いたように映っていた目も、今はどこか濁ってしまったかのように虚ろに見えた。
「次、神崎」
「……」
「神崎?」
「あ、はい…」
午後の授業も、やっぱり隼人は様子が今までと違うようだった。
当てられた問題にはちゃんと答えて正解するものの、ユカリの言っていた通り覇気がないというか、やる気のようなものが感じられなくなっていた。
それ以外は何ら普段と変わらない授業風景。
ただ私一人だけは、別人のようになってしまった隼人を複雑な思いで見つめていた。
「……」
「あれっ?ねぇ優衣、どこ行くの?」
休み時間、松葉杖のまま一人で教室を出ていこうとしたら、ユカリが声をかけてきた。
ぴたっと足を止めた私は、片手に持っていたプリントを見せながら言う。
「あ、ちょっと職員室にこれを…」
「大丈夫?一人で。一緒についていこっか?」
ユカリの言葉に、私は笑顔で首を左右に振った。
「大丈夫。ちょっとそこまで行ってくるだけだから」
でもこの時間いつもなら顔をクシャクシャにしてまで笑っていたはずの隼人に笑顔がなくて、
黒目がちの、明るく輝いたように映っていた目も、今はどこか濁ってしまったかのように虚ろに見えた。
「次、神崎」
「……」
「神崎?」
「あ、はい…」
午後の授業も、やっぱり隼人は様子が今までと違うようだった。
当てられた問題にはちゃんと答えて正解するものの、ユカリの言っていた通り覇気がないというか、やる気のようなものが感じられなくなっていた。
それ以外は何ら普段と変わらない授業風景。
ただ私一人だけは、別人のようになってしまった隼人を複雑な思いで見つめていた。
「……」
「あれっ?ねぇ優衣、どこ行くの?」
休み時間、松葉杖のまま一人で教室を出ていこうとしたら、ユカリが声をかけてきた。
ぴたっと足を止めた私は、片手に持っていたプリントを見せながら言う。
「あ、ちょっと職員室にこれを…」
「大丈夫?一人で。一緒についていこっか?」
ユカリの言葉に、私は笑顔で首を左右に振った。
「大丈夫。ちょっとそこまで行ってくるだけだから」