「てか良いこと思いついた!
隼人さぁ、最近広瀬先輩と同じサッカー部入ったでしょ?紹介してくれない?」

「は?何の話」

「優衣がね、話したいんだってさ。広瀬先輩と」


やっと痛みが治まってきたと思ったら、

今度はユカリのトンデモ発言に、私の顔がボン!と赤くなる。


「へぇあ?! ちょ、ちょっと、ユカリ?!」

「まぁまぁいーじゃん♪ この際、ボールをぶつけられたお詫びにってことでさ」


ね?


そう可愛くウィンクしてみせるユカリに

私はウッと、何も言えなくなってしまう。


すると今までハァ?と眉をしかめていた隼人が、とたんにイヤーな笑みを向けてきた。


「へーえ。なんだよ栗原、お前もしかして先輩に惚れてんの?」

「ち、ちち違…!はっ隼人ってば何言って…」

「おっ、あそこに居んの広瀬先輩」

「え!?」


隼人の言葉でとっさに後ろを振り向くも、そこに先輩の姿はない。