「……」


藤原さん達が去ったあともショックのせいか動けずにいると、みーちゃんが宥めるように肩へ触れてくれた。


「真に受けなくていいよ優衣。隼人が藤原さんを好きになるとは思えない」

「そうそう!あの藤原さんの本性知ったら隼人もドン引きだって。だから絶対負けちゃだめだよ!」



と、私の気持ちを汲んでか二人とも励ましてくれた。


…それでもやっぱり私の不安は拭えなくて。

二人の言葉に頷いて笑い返しながらも、どこかうつつのない表情で俯いた。



「うん……――」






この日の放課後

私は今日も隼人と図書室で向き合っていた。


ところが一人勉強する手が止まったままの私に、隼人が顔をあげる。