それでも、隼人とまた1年間同じ教室で過ごせる。そう思えば私の心は幾分軽くなっていた。




「……」


その日の晩。

来週には早速テストが控えているというのに
つい部屋でゴロ寝していたら「優衣、勉強は!?」と親にとがめられてしまった。


あわてて飛び起きて勉強机に向かったものの、どうにも集中できない。


てかこんな難しかったっけ…?


2年になってからはつい…恋愛ごとばかりにかまけて、あまり勉強してこなかったツケが回ってきてしまったのだろうか。


もう何かの暗号としか思えないような数式を前にひたすら眉をしかめていたらラインが来た。


「!」


隼人からだ!


その瞬間、さっきまで向き合っていたはずの問題集などそっちのけで、私はスマホを手にとる。


…隼人からラインなんていつぶりだろう。

はやる気持ちを押さえつつ、画面を覗きこんだ。



『そういや聞き忘れたけど、優衣って先輩には告ったのか?』