式が終わり急いで校庭へと走ってきた私たちは、三人一緒になって広瀬先輩を探していた。

ところが外では花束を抱えて涙する人や、記念写真を撮る卒業生らで溢れ返っていて、肝心の広瀬先輩をなかなか見つけられない。

サッカー部の人たちが集まっている場所にも、その姿はなかった。



「はぁはぁ、ねぇどこ?」

「あ、いた!あそこ!」


三人とも汗だくになって必死に周囲を探し回る中、みーちゃんの声で息を切らしていた顔をあげる。


すぐさま指さす方向を見ると、広瀬先輩がいた。



「広瀬先輩!」