「――い、痛すぎるよね!中2にもなって一人で寝れないとか」

「……」

「もう勝手に隼人の名前付けて呼んだりするの止めるし、一緒に寝たりとかもしないから…」


恥ずかしさから居てもたってもいられず、私はクマのぬいぐるみを奪うようにして抱えあげる。

そのまま急いで引き出しの中へ仕舞いこもうとしたとき、隼人が後ろから抱きしめてきた。



「痛いっつーか…、むしろ可愛すぎてやばいんだけど」

「!」

「俺があげたこのクマのやつ。優衣はこれを俺だと思って毎晩一緒に寝てくれてたってことだろ」



隼人の言葉に私はしばらく黙っていたあと、顔を真っ赤にしたままコク…と頷く。

すると隼人が後ろから手をまわしてきて…


「……」


あ……


「ちょ、ちょっと待って隼人!今は下にお母さんたちが…それに優太も」


あわててストップをかけたものの、その声はすぐにキスで塞がれてしまった。

体勢が崩れてそのままベッドに倒れ込む。



「!」



その反動で思わずぎゅっと目を押し閉じたとき


脳裏を―――広瀬先輩のことが頭をかすめて







気付くと、私は隼人の肩を押しのけていた。