――バタン。


後先考えず、なかば強引に連れ込んだ先は自分の部屋。

ドアが閉まって二人きりになる。


「……」


あ、

ど…どうしよ

この先のこと何も考えてなかったや…


「あ、ねぇ隼人。長旅で疲れたでしょ、台風おさまるまで休んでいけば?今、片付けるね!」


あぁもう
こんなことなら前もって綺麗にしとけば良かった!


床に散らかった雑誌や衣類やらを必死にかき集める私の後ろでは、なぜか茫然と立ちっぱの隼人。


…隼人?


不思議に思って顔をあげると、何やらポカンとした様子で隼人が見ていたのは、枕元にいるテディベア。


「!!」


あ"

あぁー!?


しまった

忘れてた!!


「なぁ優衣、今あそこに居んのって前に俺があげた…」

「あ、うん。そう、そうなの!今じゃ毎晩一緒じゃないと寝れないっていうか、しかも隼人って名前で呼んでて…」

「え…俺?」


って、

ぎゃ、ぎゃあー!

なにちゃっかり隼人の名前付けてることまでバラしちゃってんの?!


絶対、引かれる!!