「え?隼人と会ってないの?」

「実は、夏休み入ってすぐ向こうが合宿行っちゃって。おととい帰ってきたみたいなんだけど、疲れてるだろうなって」

「それで会う約束もしてないの?新しい水着まで用意して、あんなに楽しみにしてたじゃん?」

「うん、そうなんだけど……」

「もーそんなこと言って、このまま夏休み終わってもいいの?」


ぐ…

それは嫌…


がくっとうなだれつつ、首はしっかりと横に振る私に、ユカリが呆れた様子でため息をつく。


「この際優衣の方から会いに行ってみるとかは?隼人のやつ、どうせ夏休みはほとんど部活でしょ」

「……」



部活……

そっか。

練習を見に行くだけなら隼人の迷惑にはならないよね。


帰り一緒になれるかもしれないし。


ユカリの言葉に私はコク、と頷いた。