あれ…?

いつものキスと違う。


混乱する頭の中、ついばむようなキスをされ、唇ごと全部隼人に食べられてしまうんじゃないかと思った。


戸惑う私の口を割って、何か入ってくる。


「!?」


その瞬間、思わず目を見開いてしまった。


でもすぐにまた目をギュッと押しつぶる。


「……っ」


なな何これ

よく分かんないけど大人のキス。


外国の映画でこんなキスしてるのちょっとだけ見たことあるけど…


でもそんなこと考える余裕もなくて。


唇のすきまから、私がくぐもった息を漏らすと、隼人の体が前のめりに傾いてきた。



た、倒れる……!



とっさにそう思いかけたとき


まるでタイミングを見計らったかのように



ぐぅ~



と、静まり返った隼人の部屋で

私のお腹の音が鳴り響いた。