『…そ、そんなに部活忙しいの?』

『夏に全国大会があってさ。今その練習強化中』


全国大会……


サッカー部の隼人にとっては大事なイベントでも
私にとっては、いちだいじ。


『じゃ、じゃあしばらくは二人っきりで会えないってこと?』

『うん、ごめん…』


そ、そんなぁ……


これからの事に期待を膨らませていただけに、つい涙目にまでなってしまう。

そんな私の様子に気がついてなのか、電話越しに隼人がこう言ってくれたんだ。



『…夏休みなら、少しは二人で会えっかも』