しばらく隼人と立ち話して笑い合ったあと

空もちょうど暗くなってきたので、お互い今日はようやくバイバイすることにした。


「じゃあな、栗原」

「うん、また明日」


繋いでいた手を離し、走って帰っていく隼人の後ろ姿を最後まで見送る。

しばらくして隼人が見えなくなったのを確認した私は柵の門を開け、家のドアに手をかける。


そのまま中へ入ろうとしたとき

もう帰ったと思っていたはずの隼人が、なぜか息を切らした様子で戻ってきたんだ。


「…忘れてた」

「えっ?なにか忘れ」


物…

そう言いかけようとして振り返った私の口を塞ぐように、隼人にキスをされた。