なんだか夢みたい……。

どこかまだ夢心地な気分のまま、私も隼人のあとをついて学校の正門を出る。


このとき、ザァッと強い風がふいて髪を揺らした。


(うわ、ぼさぼさ)


慌てて髪を直していたら、ふいに隼人が手を近づけてきて…


…えっ?


思わずドキッとしたのもつかの間


隼人に髪を触られたかと思うと




「葉っぱ、ついてた」



と、小さな緑の葉を見せられた。



「あ、ありがとう隼人」



ひとりでドキドキしてしまったことに照れながらも、どこか幸せな気持ちで笑い返す。


すると隼人の手が、私の頬に触れた。