眉をしかめながら、所長が続ける。
「迎えに来るアテはいるのか?
いないんだろ?
今、アレックスがこっちに来てる。」
マリオはようやく所長と目を合わせて言った。
「すまないな。」
すると、所長が目を細めて笑う。
「気にするな。
なぁに、また昔みたいに戻れるさ!」
マリオは小さい声でつぶやいた。
「昔は昔さ。」