………だけど、これ以上探られるといろいろコワイ。
そう思ったあたしは、
「あ、そっそれより早く売り場に行かないと…」
無理矢理その場を終わらせるようにそう言って、そそくさと売り場に行った。
「なーんか怪しいな……鏡子、」
*******
そして、その夜。
ソファーに座り、テレビを見ている修史さんに話しかけた。
「あ、あの…修史さん」
「うん?」
ちなみにあたしは、周りには誤解を招かないように二人きりの時は「修史さん」、職場では「柳瀬店長」と呼び方を変えている。
あたしが話しかけると、修史さんはテレビ画面からあたしに視線を移した。
そんな修史さんにドキドキしながらも、あたしは修史さんの隣に腰を下ろして言う。
「ありがとうございます。昨日も今日も修史さんのマンションに泊めさせてもらって…」
「あぁ、それなら全然いいよ。むしろずっと居たら?」
修史さんはそう言うと、冗談ぽく笑う。
あたしはそんな修史さんの言葉を聞くと、勇気を出して言った。